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シャンデラの炎技 ―― 命中率の問題


お久しぶりです。一ヶ月半で更新なので自分にしてはそこそこのペースかな。

今回の更新は総合能力指数の応用の話で、ポケモンにどの攻撃技を覚えさせるのが得なのかを計算して導き出そうという問題です。もちろん、どんな補助技を使うかとかどこまで色々なタイプの技を覚えさせるかとかは定量的な評価が困難ですが、一番単純な、『威力と命中率のどちらを優先したらいいか』という部分だけは数値で評価することが可能です。

 

 

今回は例として、最初にシャンデラを扱います。

chandelure.gif

一応、大前提として、ダブルバトルにおける特殊炎技は、噴火や専用技を除けば熱風が一番強いです(理由は後で説明します)。しかも炎タイプは基本熱風を覚えますから、ダブルバトルではそもそも特殊炎技を何にするか悩むということは滅多にありません。単に、例として扱う上ではこちらの方が便利だったというだけなので、『仮に火炎放射か大文字のどちらかを覚えさせるなら』という問題だと思ってください。


 

1.命中率を加味した総合能力指数の算出


まず、総合能力指数Zは、

Z=mC(V+P)/{1+mnC(1/2-P)}

 

m:特攻以外の火力

C:特攻

V:攻撃を耐える回数

P:先攻確率

n:相手のHPの逆数

 

でした。ただし、この数字を出した過程の中には『技を外すかもしれない』という想定は含まれていませんでした。なので命中率を加味するとなると、1から計算を見直す必要があります。

 

総合能力指数Z=瀕死になるまでに相手に与えた総ダメージ量=行動回数×一撃のダメージ-オーバーキルによって無駄にしたダメージ量

 

でした。ここに命中率を加味すると、

 

総合能力指数Z=行動回数×一撃のダメージ×技の命中率-オーバーキルによって無駄にしたダメージ量

 

仮に技の命中率=Qとすると、ポケモンの行動回数=V+nPZ+P一撃のダメージ=mC倒した敵の数=nZより、

Z=(V+nPZ+P)×mC×Q -nZ×mC×1/2

Z=mCQ(V+P)/{1+mnC(1/2-PQ)}

 

となります。

 

これを用いて、シャンデラが火炎放射と大文字のどちらを使った場合の方がいいかを求めます。

 

仮に相手の特防を100とすると、

m(火炎放射)≅90(威力)×1.5(タイプ一致)×1/100(相手の特防)×0.4(ダメージにかかる定数)≅0.54

m(大文字)≅110(威力)×1.5(タイプ一致)×1/100(相手の特防)×0.4(ダメージにかかる定数)≅0.66

 

シャンデラの特攻は補正なしの極振りで197、攻撃を耐える回数は関係がないのでVのまま、先攻確率を0.5、相手のHP200とすると、

 

Z(火炎放射)=0.54×197×1×(V+0.5)/{1+0.54×1/200×197×(0.5-0.5×1)}(V+0.5)×106.38

Z(大文字)=0.66×197×0.85×(V+0.5)/{1+0.66×1/200×197×(0.5-0.5×0.85)}(V+0.5)×105.38

 

あれ? と思うかもしれませんが、威力期待値では上のはずの大文字は、総合能力指数に換算してみたら火炎放射よりも弱いんです。

更に追い打ちをかけるようですが、これと同じ計算を、今度は特攻が低いウインディでやってみましょう。

arcanine.gif

 

同じくCに極振りするとして、C=152で他の条件は同じとすると、

 

Z(火炎放射)=0.54×152×1×(V+0.5)/{1+0.54×1/200×152×(0.5-0.5×1)}(V+0.5)×82.08

Z(大文字)=0.66×152×0.85×(V+0.5)/{1+0.66×1/200×152×(0.5-0.5×0.85)}(V+0.5)×82.18

 

おそらくポケモン世界の常識に反した結果だと思います。なんと、特攻が高いシャンデラの場合は大文字よりも火炎放射の方が強く、特攻が低いウインディの場合は火炎放射よりも大文字の方が強いんです。

 

どうしてこんなことになるのか、といえば、まず大前提として、特攻――というか、『技威力以外での火力』が高いポケモンほど、技威力が上がった時の与えるダメージの増加量は大きいですが、それと同じく技を1発外したときの損失も大きいんです。試行回数が多いポケモンほど命中率が重要というような話はよく聞きますが、普通に大嘘です。試行回数が少ないポケモンほど1回攻撃を外した時のデメリットが大きいのだから、試行回数が多かろうが少なかろうが、威力の価値も命中率の価値も変わりません。しばしば人間は確率に惑わされてしまいますが、命中率80の技は5発目に外す確率も1発目に外す確率も全く同じです。

 

それだけならば、どんなポケモンでも技の強さは同じ、ということにしかなりませんが、ここで式を見直してみましょう。

 

総合能力指数Z=行動回数×一撃のダメージ×技の命中率-オーバーキルによって無駄にしたダメージ量=(V+nPZ+P)×mC×Q -nZ×mC×1/2

 

よくよく見れば気付きます。『一撃のダメージ』mCは第一項(ダメージの項)と第二項(オーバーキルの項)の両方にかかっていますが、攻撃を外した場合にはオーバーキルは発生しないので、『命中率』Qは第二項にはかかりません。つまり、一撃のダメージが上昇するのと引き換えに命中率が下がった場合、第一項(ダメージの項)は期待値通りの変化をしますが、第二項(オーバーキルの項)はただ増えるだけなんです。そして、この『オーバーキル量』は、威力以外の部分での火力が大きいポケモンほど影響力が大きい。

 

数式で見ても分かりにくい人のために言葉で要約すると、『一撃の火力が大きいポケモンほど、技威力が上がったときにはオーバーキル量も増えてしまうので、技威力よりも命中率が重要になる』ってことです。凄くざっくりした考えだと、例えば威力200の技を1発打つよりも威力100の技を2発打つ方がオーバーキル量が大きくなりにくいでしょう? 

 

まあここら辺は程度問題ですけどね。パワーウイップ(威力期待値102種爆弾(威力期待値80並の差があったら、常識外れなほど火力が高いポケモンでもなければパワーウイップを選びますし。種爆弾じゃなくリーフブレードとの比較だったら、火力の高いポケモンならリーフブレードで火力の低いポケモンならパワーウイップくらいの感じです(両方覚えるポケモンはいませんが)。

ちなみに特殊水技は、ダブルバトルだと結構微妙なところですが、シングルバトルだったら、ハイドロポンプよりも威力期待値からして既に上回っている波乗りの方が遥かに強いです。

 

 

2.数式による証明
 

一応ここまでの話を厳密に証明しておきます。

 

Z=mCQ(V+P)/{1+mnC(1/2-PQ)}

 

仮に、威力期待値(威力×命中率)が同じ2種類の技1と技2があるとして、技1は技2よりも火力が低く命中率が高いとすると、技1を使ったときのmm(1)で命中率をQ(1)、技2を使ったときのmm(2)で命中率をQ(2)とすると、

m(1)Q(1)=m(2)Q(2)

m(1)<m(2)Q(1)>Q(2)

なので、技1を使ったときの総合能力指数をZ(1)、技2を使ったときの総合能力指数をZ(2)とすると、

 

Z(1)m(1)CQ(1)(V+P)/{1+m(1)nC(1/2-PQ(1))}

Z(2)m(2)CQ(2)(V+P)/{1+m(2)nC(1/2-PQ(2))}

m(1)Q(1)=m(2)Q(2)より、

Z(1)m(1)CQ(1)(V+P)/{1+m(1)nC×1/2- m(1)nC ×PQ(1))}

m(2)CQ(2)(V+P)/{1+m(1)nC×1/2- m(2)nC ×PQ(2))}

Z(2)m(2)CQ(2)(V+P)/{1+m(2)nC×1/2- m(2)nC ×PQ(2))}

 

m(1)<m(2)より、Z(1)Z(2)

 

よって、

技選択の原則その1:威力期待値(威力×命中率)が同じならば、命中率が高い技の方が強い

 

次に、ある技1はある技2よりも威力期待値は高いが命中率は低いとします。数式で表すと、

m(1)Q(1)m(2)Q(2)m(1)m(2)Q(1)Q(2)

です。

更に、あるポケモンXにとっては技1を使っても技2を使っても強さが変わらないとします。

Z(X)(1)Z(X)(2)

m(1)C(X)Q(1)(V+P)/{1+m(1)nC(X)(1/2-PQ(1))}=m(2)C(X)Q(2)(V+P)/{1+m(2)nC(X)(1/2-PQ(2))}

m(1)Q(1)/{ 1+m(1)nC(X)(1/2-PQ(1))}m(2)Q(2)/{ 1+m(2)nC(X)(1/2-PQ(2))}

{ 1+1/2×m(1)nC(X)}/ m(1)Q(1)-nC(X)P={ 1+1/2×m(2)nC(X)}/ m(2)Q(2)-nC(X)P

m(2)Q(2) / m(1)Q(1)­={ 1+1/2×m(2)nC(X)}/{ 1+1/2×m(1)nC(X)}

m(1)Q(1)­­­= m(2)Q(2)×{ 1+1/2×m(1)nC(X)}/{ 1+1/2×m(2)nC(X)} ①

 

では、ポケモンXよりも特攻が高いポケモンYは技1と技2のどちらを使った方がいいか。

Yの方がXよりも特攻が高いので、C(X)C(Y)

 

Z(Y)(1) =m(1)C(Y)Q(1)(V+P)/{1+m(1)nC(Y)(1/2-PQ(1))}

Z(Y)(2) =m(2)C(Y)Q(2)(V+P)/{1+m(2)nC(Y)(1/2-PQ(2))}

2つの式を変形すると、

C(Y)(V+P)/Z(Y)(1)= { 1+1/2×m(1)nC(Y)}/ m(1)Q(1)-nC(Y)P ②

C(Y)(V+P)/Z(Y)(2)= { 1+1/2×m(2)nC(Y)}/ m(2)Q(2)-nC(Y)P ③

-③より、

C(Y)(V+P)/Z(Y)(1)- C(Y)(V+P)/Z(Y)(2){ 1+1/2×m(1)nC(Y)}/ m(1)Q(1)- { 1+1/2×m(2)nC(Y)}/ m(2)Q(2)

①を代入すると、

={ 1+1/2×m(1)nC(Y)}/m(2)Q(2)×{ 1+1/2×m(2)nC(X)}/{ 1+1/2×m(1)nC(X)}- { 1+1/2×m(2)nC(Y)}/ m(2)Q(2)

=[{ 1+1/2×m(1)nC(Y)} { 1+1/2×m(2)nC(X)}- { 1+1/2×m(2)nC(Y)} { 1+1/2×m(1)nC(X)}]/ m(2)Q(2){ 1+1/2×m(1)nC(X)}

=n{m(2)C(X)+ m(1)C(Y)- m(2)C(Y)- m(1)C(X)}/ 2m(2)Q(2){ 1+1/2×m(1)nC(X)}

=n{m(1)-m(2)}{C(Y)-C(X)}/ 2m(2)Q(2){ 1+1/2×m(1)nC(X)}

m(1)m(2)C(X)C(Y)より、{m(1)-m(2)}{C(Y)-C(X)}>0なので、

C(Y)(V+P)/Z(Y)(1)- C(Y)(V+P)/Z(Y)(2)>0

Z(Y)(2)Z(Y)(1)


より、威力期待値が高く命中率が低い技1を使った場合と威力期待値が低く命中率が高い技2を使った場合の強さがXにとっては変わらない時、Xよりも特攻が高いポケモンYは、技2を使った方が強い。

 

よって、

技選択の原則その2:技威力以外の部分での火力が高いポケモンほど、技の命中率の重要性が上がる

 

特攻152のウインディの場合で『わずかに大文字の方が強い』くらいなので、これよりも特攻が高くなれば火炎放射の方が強く、これよりも特攻が低いなら大文字の方が強い。攻撃特性や攻撃強化アイテムなんかを持っていて実質的な特攻が高い場合も同じです。

 

あとは耐久力が変わった場合も調べておきます。

あるポケモンXにとっては技1を使っても技2を使っても強さが変わらないとします。

Z(X)(1)Z(X)(2)

『耐久力』というのは『攻撃を耐える回数』を変化させるものなので、Xが攻撃を耐える回数をV(X)とすると、

m(1)CQ(1)(V(X)+P)/{1+m(1)nC(1/2-PQ(1))}=m(2)CQ(2)(V(X)+P)/{1+m(2)nC(1/2-PQ(2))}

m(1)CQ(1)/{1+m(1)nC(1/2-PQ(1))}= m(2)CQ(2)/{1+m(2)nC(1/2-PQ(2))}

Xと耐久力だけが異なるポケモンYの場合は、

Z(Y)(1)= m(1)CQ(1)(V(Y)+P)/{1+m(1)nC(1/2-PQ(1))}

= m(2)CQ(2)(V(Y)+P)/{1+m(2)nC(1/2-PQ(2))}

=Z(Y)(2)

 

 

より、耐久力だけが変わってもポケモンがどの技を選択した方がいいかは変わらないことになります。

 

技選択の原則その3:ポケモンの耐久力は技選択に影響しない

 

 

3.範囲攻撃の強さ


次は範囲攻撃がどの程度強いのかを計算してみます。

熱風(ダブルバトル)を計算してみると、

Z=行動回数(V+nPZ+P)×一撃の火力mC×命中率Q -倒した敵の数nZ×一撃の火力mC×1/2

 

範囲攻撃の場合は一度に2体を攻撃するので、行動回数は実質的に(V+nPZ+P)ではなく2×(V+nPZ+P)ということにして計算すると(以前計算した時はざっくりmにすべて含めて計算していましたが、今回はもっときっちり計算します)


Z=2mCQ(V+P)/{1+mnC(1/2-2PQ)}

m(熱風)95(威力)×1.5(タイプ一致)×0.75(範囲攻撃)×1/100(相手の特防)×0.4(ダメージにかかる定数)≅0.4275

 

シャンデラ(C=197)の場合、

Z(熱風)=2×0.4275×197×0.9×(V+0.5)/{1+0.54×1/200×197×(0.5-2×0.5×0.9)}(V+0.5)×182.30

 

ウインディ(C152)の場合、

Z(熱風)=2×0.4275×152×0.9×(V+0.5)/{1+0.54×1/200×152×(0.5-2×0.5×0.9)}(V+0.5)×134.44

 

さっきの結果と比較すると、

シャンデラ

chandelure.gif

Z(火炎放射)≅(V+0.5)×106.38

Z(大文字)≅(V+0.5)×105.38

Z(熱風)≅(V+0.5)×182.30

 

ウインディ

arcanine.gif

Z(火炎放射)≅(V+0.5)×82.08

Z(大文字)≅(V+0.5)×82.18

Z(熱風)≅(V+0.5)×134.44

 

 

……大文字と火炎放射が1%もない差で争っていたというのに、熱風は余裕で1.5倍以上の差をつけてそれら2つを圧倒しています。

まあ実際には、範囲攻撃は『2体のうちから相手1体を選べる権利』を放棄しているわけですから、これよりは差が小さいはずですが、相手2体中1体が半減で攻撃を受けるとして、Zをざっくり0.75倍したところで、シャンデラは1.3倍近く、ウインディでも1.2倍以上の差をつけて熱風が一番強いです。

どうしてここまで差がつくのかといえば、熱風は「威力を2体に分割している」ので、一撃の威力が少ない攻撃を2発打っているのと同じことになりますから、オーバーキル量が多くなりづらいからです。特に一撃の火力が高いポケモンにとっては、こんな風に『一撃の威力を抑えても実質的な攻撃回数を増やす』ことが重要になってきます。

 

技選択の原則その4:範囲攻撃は強い

 

 

4.例外


……さて、ここまでは数字による証明を最重要視してきましたが、ここから先の議論は定量的な評価ができません。ここまでは色々な仮定を置くことで数値として成り立っていた議論です。実際にはこれらの仮定は成立しない状況も多々あります。

 

①技の追加効果

炎技の場合は一割火傷程度なのでそんなに気にする必要はないですし、そもそも発生確率が熱風も大文字も火炎放射も同じですから、影響としては単純に当たる回数が多い熱風>火炎放射>大文字の順で強くなるってことでいいと思います。やっぱり熱風が一番強い。

ただこれが、『熱湯と波乗りはどちらが強いか』とかになってくると、『相手を火傷させるというのが威力に換算するとどの程度の価値を持つのか』を評価する必要がでてきます。これはちょっと自分には無理です。オーバーヒートやフレアドライブなんかのデメリット効果も定量的に評価するのは難しい。

ちなみに個人的には、大文字やハイドロポンプは技として大嫌いですが、オーバーヒートや流星群は性質からして全く別物なので、ポケモン次第では割と使えると思ってます。


 

②技のPP

知らん。8回も攻撃できたんならもうそれで十分じゃないですか?


 

③技威力が関係ない相手の存在

mimikyu.gif

化けの皮や気合いのタスキを相手にした際のように、『威力はどうでもいいから攻撃を当てさえすればいい』って状況は結構存在します。そこまで加味すると、上の場合よりも実際には命中率、というか攻撃回数を増やせる技の方がいいという話になります。


 

④サブウエポンの存在

基本、上の計算は、『その技1つしか使わない』場合に関して行っています。ただし普通のポケモンは攻撃技を複数持っているわけで、残りHP1の相手にすら大文字を打つという想定は現実には即していないでしょう。

火炎放射と大文字について、現実的には両方覚えさせるよりも他の技を入れた方が得なわけですが、技枠が無限にあったら両方覚えさせて相手の残りHPに応じて打ち分けた方が得だというのは当たり前です。そして、例えばシャンデラの場合、シャドーボールを覚えさせている時点で、既に火炎放射と似た性質の技を持っていると捉えることも可能なんです。

だから、『ワンウエポンで戦う場合は火炎放射の方が強くとも、状況によって打ち分けることを考えると火炎放射とシャドーボールは打つ状況が被っているから、大文字の方が有用に働くケースが多くなる可能性がある』という理屈は、一応成立します。ただし、複数のタイプの技を覚えさせる本来の目的は弱点をついたり耐性を避けたりすることであり、『シャドーボールよりも炎技を打ちたい相手』がどれくらいいるのかが分からないので、こうした『サブウエポンの存在』の影響を定量的に評価することはできません。そもそもどちらを採用したらいいか微妙な技の場合は、サブウエポンと命中率が違う技の方がいい、といったところですかね。

 

 

⑤ダイマックス技

第7世代のZ技もなんですが、これらは元技のデメリットを無視して技威力を決めてくるので、問答無用で威力が高い技の方が強くなります。ただZ技は所詮1発限りで、威力の差もダイマックス技に比べれば大きくなかったのでそこまで気にすることもありませんでした。しかしダイマックスは3ターン続きますし、威力130と威力140の差はそこそこ大きいです。なので、ダイマックスする確率が十分に高いポケモンの場合は、『元技としては命中安定技の方が強いけれどダイマックス技にしたら低命中技の方が強いから低命中技を使う』という理屈は成立し得ます。

 

 

とまあ、ここら辺は定量的に評価できないので、そこまで考慮しなければいけない場合は、最終的になんとなくで技を選択することにはなります。

 

 

今回の内容はここまでです。命中率100でない技というのは外すときは外すわけですが、こうしたものは結局リスクとリターンのトレードオフです。威力が高い方が絶対にいいわけでも命中率100であることが最重要というわけでもない。どんなポケモンにどんな技を覚えさせるのがいいのかを理詰めで考える姿勢が重要なんです。多少なりともそうした考え方の助けになれれば何よりです。

次回は、散々引っ張ってきましたが、そろそろ『パーティの組み方』の話をしようかなあと思っています。といっても相変わらず剣盾では具体例として使えそうなパーティはない状況なんですが……第6~7世代のパーティを持ち出すことになるかもしれません。

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コメント

No title

こんにちは。
いつも楽しく拝見しています。
ダブルバトルを真面目に取り組んでいた私にとって、ジロウ雨の出現は余りにも衝撃的で、そのころからずっとファンです。

さて、最近ではポケモンの新作が盛り上がっていますね。少しずつSVダブルの環境も動き始め、現在は「打点を持ったポケモンの生存率を高めるためにテラスタルをつかい弱点を半減にする」ような使い方が主流となっています。
サイドチェンジしながら高火力を放つのと似たような感覚なのかなと思います。

しかし、ジロウさんの理論に基づくと、ダブルバトルはおそらく攻撃が有利なゲームと存じますので、タイプ一致テラスタルによる補正の上昇のほうがより重要なのではないかと思っております。
ざっくりとした質問で恐縮ですが、タイプ一致テラスタル、不一致テラスタルのどちらのほうがダブルバトルに適しているのでしょうか。
お暇があればご回答いただきますと嬉しいです。

「パーティの組み方」の記事も楽しみにしております。

Re: No title

コメントありがとうございます。
自分は新作は一応買いましたが、色々立て込んでいるいてまだストーリーもクリアしていない状態なので、実戦を経ていない完全な机上論の話になりますが―ー

ダブルバトルにおいて「攻撃側が有利」というのは、「攻撃側が殴る相手を選べる」という意味です。
ということは「防御側はシングルバトルよりもダブルバトルの方が苦手な攻撃を受けやすい」ということになります。
となるとシングルバトルよりも弱点の攻撃を受けやすいということにもなるため、不一致テラスタルによる耐性変化をシングルバトルよりも有効活用しやすいという理屈にもなります。

逆に、攻撃側の立場で考えた場合、不一致テラスタルのメリットは「タイプ一致技が増える」ことで、一致テラスタルのメリットは「タイプ一致技の威力が上がる」ことです。ダブルバトルにおいては攻撃側が相手を選べるため、シングルバトルよりも技範囲が狭いことのデメリットが少ないです(例えば、特定のポケモンに一切有効打のない技構成だった場合に、シングルバトルならばそのポケモンを出された時点で完封されることになりますが、ダブルバトルならばそのポケモンを出されても横のポケモンを殴ればいいだけなので致命的にはなりません)。このため、攻撃側の立場で考えた場合は、技範囲を広げるメリットよりも一致技の威力が上がるメリットの方が大きいので、ダブルバトルにおいてシングルバトルよりも一致テラスタルのメリットが大きいということになります。


攻撃側の立場で考えると一致テラスタルのメリットがより大きく、防御側の立場で考えると不一致テラスタルのメリットがより大きいということです。ここから考えるに「先に攻撃側に回る可能性が高いポケモン」つまり「先手を取りやすいポケモン」の場合は一致テラスタルの方が適しており、「先に防御側に回る可能性が高いポケモン」つまり「先手を取りづらいポケモン」の場合は不一致テラスタルの方が適しているといえるかと思います。
他にも色々と絡む要素はあるので速度だけで一概には言えませんが、基本的にはそうなるかと思います。


パーティの組み方についての記事はずっと放置している状態ですみません。内容については大体固まっているんですが、結果を出していない人間が何を言ってもなあと更新を躊躇しています。第8世代では瞬間的に一桁順位に入ることも何度かあった程度で、結局結果は出せなかったので。
第9世代ではもう少し頑張ろうかとも思っていますが、新しいすいすいやメガラグラージやキングドラどころか、ルンパッパもガマゲロゲもマンタインすらいないので割とテンションが下がり気味です。雨パはさすがに無理そうだなあ……。

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プロフィール

ジロウ

Author:ジロウ
ポケモンダブル勢。好きなポケモンはヌケニンとチェリム、クチート、あとランターン。
ブログ名通りにポケモンの机上論をつらつら書き連ねる予定。